上場企業3社で人事を15年以上経験し、これまでに数千人もの社員を見てきました。
その中で、出世する人とそうでない人の違いが分かってきたので、まとめていきたいと思います。
人よりも早く出世する人には、共通した2つの特徴があります。
1. 上司の期待を超え続ける
出世する人の第一の特徴は、「常に上司の期待を超える成果を出す」ことです。
これは単に業務をこなすだけではなく、常に上司が想像する以上の成果を出す姿勢を意味します。
「期待を超える成果」とは、次のようなイメージです。
- 目標数値を上回る成果を出す
単なる達成で満足せず、常に目標を上回る結果を追求します。
この積極性が、上司からの高い評価につながります。 - 期限を守るだけでなく、前倒しで成果を出す
時間に余裕を持って仕事を完了させることで、上司に信頼感を与えるだけでなく、次の挑戦への準備も早められます。 - 漠然とした指示に対しても具体的な成果を提供する
指示が曖昧であっても、優れた社員は自ら考え、明確な成果を生み出します。これにより、上司にとっての「頼れる存在」となります。
また、進捗を細かく報告することも忘れてはなりません。
特に大規模な組織では、上司は部下の動向をすべて把握できません。定期的に進捗を報告することで、上司は安心しますし、信頼して仕事を任せてくれることになります。
「どんなに偉くなっても報連相が大事。」というのは、私が尊敬するビジネスパーソンから教わった一つ金言です。
2. 他部署からの良い評判が上司の耳に入る
もう一つの決定的な要素は、「他部署からの良い評判が上司の耳に届く」ことです。
これは、出世において、とっても強力な武器になります。
これまで多くの出世した社員を観察してきましたが、彼らは例外なく他部署との協力関係において優れた評価を得ています。
人間は、「人からの評判」に敏感な生き物だからです。
では、どうしたら他部署からの良い評判が上司の耳に届くかというと、まずは次の2つが大事です。
- 他部署とのプロジェクトで積極的にリーダーシップを発揮する
成功した社員の多くは、他部署との共同プロジェクトで積極的にリーダーシップを発揮し、問題解決に貢献しています。これにより、他部署からの感謝や高評価を得ることができます。 - 困っている他部署を積極的にサポートする
他部署が困難な状況にある時、すぐにサポートを提供することで、感謝の気持ちが芽生え、それがあなたの評判として上司の耳に届くことが多くあります。
そして、ここからが重要なのですが、どうやって他部署の人から上長に良い評判を言ってもらうか?というのが問題になります。
有名なビジネス書「影響力の武器」で紹介されている「返報性の法則」を活用しましょう。返報性とは、他人から何かを受け取ったら、必ずお返しをしたくなる人間の性質です。
たとえば、横断プロジェクトでお世話になった他部署のメンバーの上司に「○○さんのおかげでプロジェクトが成功しました」と感謝の意を伝えます。
そして、そのことを〇〇さん本人にも伝えます。「先日、○○さんの上司にお礼を伝えておきました」と。
あとは、○○さんが自分の上司にも同じような評判を伝えてくれることを祈るだけです。
100%ではないですが、かなり高確率で、他部署からの良い評判が上長の耳に入ります。