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営業から人事に転職or異動するために差別化できる資格3選|上場企業の人事課長が教える

営業から人事へのキャリアチェンジを考えている皆さん、こんにちは。上場企業の人事課長として、これまでに数多くの転職希望者と向き合ってきましたが、営業から人事への転職希望者も少なくありませんでした。その中で、実際に採用に至ったケースも多くあります。

「資格は必要なのか?」「どんな資格が有利なのか?」といった疑問を持つ方も多いでしょう。実際のところ、人事への転職においては経験とポテンシャルが重視されるため、資格は必ずしも必要ではありません。しかし、資格を持っていることで、他の応募者との差別化や、キャリアチェンジへの意欲を示すための強力な武器になることもあります。

この記事では、営業から人事へのキャリアチェンジを考えている方々に向けて、資格取得の必要性やおすすめの資格について詳しく解説していきます。これまでの私の経験と実例を交えながら、皆さんの転職活動に役立つ情報をお届けします。資格取得のメリットやデメリットを理解し、自分に最適なキャリアパスを見つけるための参考にしていただければ幸いです。

本当に資格を取得する意味があるか?

営業から人事へのキャリアチェンジを考える際に、多くの方が「資格が必要なのではないか?」と悩むことが多いでしょう。しかし、実際のところ、人事部門での採用において最も重視されるのは「経験」と「ポテンシャル」です。

まず、人事の役割は非常に多岐にわたります。採用、人材育成、研修、労務管理など、多くの分野で活躍することが求められます。そのため、実務経験や実績、さらには将来的な成長ポテンシャルが評価されることが多いです。実際に、私がこれまでに携わった採用活動でも、資格を持っていない候補者が採用されたケースは多々ありました。

もちろん、資格を持っていることは一定の評価ポイントになりますが、それが必須条件ではないということを理解しておくことが重要です。多くの企業は、営業職で培ったコミュニケーション能力、プレゼンテーションスキル、顧客対応の経験を高く評価します。これらのスキルは人事の様々な分野で大いに役立つからです。

例えば、採用担当としてのキャリアを目指す場合、営業職での経験は特に有利です。営業職で培った人間関係の構築能力や交渉力は、面接や候補者とのコミュニケーションにおいて非常に重要なスキルとなります。人材育成や研修の分野でも、営業でのプレゼンテーションスキルが大いに役立つでしょう。

人事への転職狙いでの資格取得はオススメしない

一方で、資格取得に時間をかけることにはリスクも伴います。特に年齢がキャリアチェンジにおいて重要な要素であることを考えると、資格取得に多くの時間を費やすことは必ずしも得策ではありません。若いうちのキャリアチェンジが有利であるため、資格取得に時間を費やすよりも、早期に転職活動を開始し、実務経験を積む方が効果的です。

結論として、営業から人事への転職を考える際に、資格は必須ではありませんが、取得に固執することなく、自分の経験やスキルを最大限に活かすことが重要です。資格があればそれに越したことはありませんが、それがない場合でも、自分の強みをアピールし、人事としてのポテンシャルを示すことで十分に転職は可能です。

ただ、もちろん、他の応募者と差別化したい!という強い思いがあるのであれば、資格取得するのはアリです。

社内異動狙いなら資格取得もあり

社内異動を通じて営業から人事へのキャリアチェンジを目指す場合、資格取得は非常に有効です。社内異動の場合、既に社内での評価や実績があるため、資格を持つことでさらに自分の能力や意欲をアピールすることができます。

まず、資格を取得することで、キャリアチェンジへの強い意欲を示すことができます。資格取得には時間と努力が必要ですので、その過程を通じて自分の本気度や努力を証明することができます。これは、人事部門にとって大きなプラス評価となります。

また、資格は特定の分野での専門知識やスキルを証明するものです。例えば、キャリアコンサルタントの資格を取得すれば、人材育成や研修の分野での専門知識を持っていることを示すことができます。これにより、社内の人事部門での即戦力として評価されやすくなります。

さらに、社内異動の場合、企業は既にあなたの業務態度や成果を把握しているため、資格がその評価を補強する役割を果たします。社内での信頼関係やネットワークを活かしつつ、新たなスキルを持って異動を希望することで、スムーズなキャリアチェンジが可能になります。

例えば、私がこれまでに経験した中でも、営業から人事への社内異動を希望し、キャリアコンサルタントの資格を取得した社員がいました。彼はその資格を活かし、人材育成の分野で即戦力として活躍し、社内での評価も高まりました。

結論として、社内異動を狙う場合には、資格取得は非常に有効です。資格を持つことで自分の能力や意欲を証明し、キャリアチェンジを成功させるための強力な武器となります。社内での評価を補強し、新たな分野での即戦力としてのアピールポイントを持つことで、スムーズな異動を実現することができるでしょう。

差別化できる資格3選

営業から人事へのキャリアチェンジを成功させるために、おすすめの3つの資格について詳しく説明します。

1.キャリアコンサルタント

キャリアコンサルタントの資格は、人事の中でも特に人材育成や研修の分野に適しています。この資格を取得することで、社員のキャリア開発や研修プログラムの設計・運営に関する専門知識を身につけることができます。

相性の良さ:
営業職で培ったコミュニケーション能力や人間関係の構築力を活かせるため、キャリアコンサルタントは非常に相性が良い資格です。

難易度:
社会保険労務士に比べると難易度は低く、比較的短期間で取得が可能です。ただし、人事未経験者が受験する場合は、厚生労働大臣認定の講習修了が必要です。この講習には約30万円の費用がかかりますが、雇用保険に2年以上加入している場合は「専門実践教育訓練給付金」を利用でき、50%のキャッシュバックを受けられます。転職に成功すればさらに20%の追加給付もあります。

2.社会保険労務士

社会保険労務士(社労士)は、人事分野での最高峰の国家資格です。この資格を持っていることで、労務管理や社会保険に関する専門知識を証明でき、人事全般の業務に強みを発揮できます。

難易度:
非常に難易度が高く、合格までに多くの時間と努力を要します。また、実務経験が必要となるため、転職のために社労士を取得するのはハードルが高いです。ただし、社内異動を狙う場合や、既に労務管理に興味がある場合には非常に有効です。

強い覚悟:
社労士を目指す場合は、強い覚悟と長期的な視点が求められます。社内での評価を大幅に高めることができるため、将来的なキャリアアップを視野に入れて取得を考えると良いでしょう。

3.英語(主にTOEIC)

人事系の資格ではありませんが、大手企業の人事部門では英語力が求められるケースが多くあります。特に、海外のグループ会社とのやり取りや海外赴任者の対応などで英語が使用される場面が増えています。

差別化:
TOEICスコアが700点以上であれば、他の応募者との差別化につながります。英語力を証明することで、グローバルな環境でも活躍できる人材として評価されやすくなります。

必須ではないが有利:
英語力は必須条件ではありませんが、特に大手企業やグローバル企業を目指す場合には大きなアドバンテージとなります。

これらの資格を取得することで、営業から人事へのキャリアチェンジをスムーズに進めることができます。資格取得には時間と費用がかかることもありますが、その分、キャリアチェンジの際に他の応募者と差別化できる強力な武器となります。自分のキャリア目標や状況に応じて、適切な資格を選び、効果的に活用してください。

まとめ

営業から人事へのキャリアチェンジを考える際、資格の有無について多くの人が悩むところです。しかし、実際の転職市場では、資格よりも「経験」と「ポテンシャル」が重視されることが多いです。営業職で培ったスキルや経験を活かし、人事のさまざまな分野で活躍することが可能です。

一方で、資格を取得することは他の応募者との差別化を図る有力な手段でもあります。特に社内異動を目指す場合、資格は自分の能力や意欲を示す強力な武器となります。キャリアコンサルタントや社会保険労務士、TOEICの高得点など、自分の目指す方向性に合った資格を選び、効果的に活用しましょう。

資格取得には時間と費用がかかるため、自分のキャリアプランを明確にし、どの資格が最も自分にとって有益かを見極めることが大切です。若いうちのキャリアチェンジが有利であるため、資格取得に時間をかけすぎず、早めに転職活動を開始することも一つの戦略です。

私自身、上場企業3社で人事を経験し、多くの営業職からの転職希望者を採用してきました。その中で感じたことは、資格があることで確かに有利になる場合もありますが、それ以上に自分の経験やスキルをどう活かすかが重要だということです。

この記事を通じて、皆さんが営業から人事へのキャリアチェンジに向けた一歩を踏み出すためのヒントや情報を得られたなら幸いです。自分の強みを最大限に活かし、充実したキャリアを築いてください。