転職の鉄則 PR

楽で高給な大手の社内SEに転職したいなら業界を選ぼう|上場企業の人事が教える秘訣

「外注に丸投げで、指示出していればOK。ほぼテレワークで月一出社くらい。40歳で年収1000万。」

この記事は、こんな社内SEの仕事に転職したいと考えている方に向けて書いています。

ハルオ

これまで社内SEを5年、人事を15年やってきた経験を踏まえて、このようなおいしいポジションを探して転職するポイントを整理していきます。

「おいしい」社内SEポジションはそこそこある。

これまで上場企業3社で人事をしてきて、社内SEの採用もしてきました。また、リクルートエージェントを始めとした転職エージェントとも数えきれないくらい対話してきました。

そのうえで思うのは、おいしい社内SEのポジションはそこそこある、ということです。

外注先に業務を丸投げ(よく言えば、外注先に業務を委託)し、自分は手を動かさずにディレクションだけする、という仕事内容で、ストレスが少なく、しかも高給与というポジションです。

イケイケのメガベンチャーではなく、昔からあるJTCにこういうポジションが隠れてます。JTCの中でも、ゆるっとした雰囲気の日系メーカーがその代表格です。

30歳くらいまでの年収はそこまで高くないのですが、33歳くらいから急激に処遇水準が上がり、40歳くらいで管理職になれば1,000万円は余裕で超えてくるJTCはけっこうあるので、そういう会社の社内SEはおいしいと思います。

以下、少し余談です。SIerやSESと比べて、なぜ社内SEにはこのようなおいしいポジションがあるのかを考えてみたいと思います。

まず、社内SEはベンダーや協力会社に発注する立場にあります。この「発注側」という立場は、どうしてもベンダーや協力会社に対して強い立場になりがちです。

(この影響で、時折「傲慢な態度の勘違い野郎」が出現することもありますが、そのような人物はあまり出世しません)

また、社内SEは社内業務であるため、ワークライフバランス(WLB)を保ちやすいのも特徴です。デッドラインや会議の時間を調整しやすく、有給休暇も取得しやすい環境が整っています。さらに、産休や育休を経ての復帰もしやすいため、女性が長く働き続けやすい職場環境が整っていることも大きな魅力です。

そして、こういう会社は、テレワークの環境も整っていて、出社回数も少ないことが多く、時間的・身体的な負荷が少ないのもポイントです。

「高給を得るためにはストレスの多い仕事や長時間労働が必要」という誤解がありますが、これは正しくないと思います。嫌なことをするからお金をもらえる、という発想は捨てましょう。

自分のスキルと経験がうまくマッチする場所を探す、というのが、今の時代で高給を得るための基本となる考え方です。

企業選びというより業界選びがポイント

日本では「年収は業界で決まる」というのが現実です。

特にオススメなのは、金融業界、医療業界、半導体業界です。

  1. 金融業界:
    • 特徴: セキュリティやデータ管理の重要性が高く、専門知識が求められます。
    • 給与水準: 金融業界は、システムの安定運用とセキュリティ対策が重要であり、その分、高い給与が支払われることが多いです。
  2. 医療業界:
    • 特徴: デジタルヘルスの成長に伴い、ITインフラの整備が進んでいます。
    • 給与水準: 医療機関や医療関連企業は、技術的なスキルと医療知識を持つ社内SEに対して高い報酬を提供する傾向があります。
  3. 半導体業界:
    • 特徴: 技術革新が進む中で、高度な技術スキルと専門知識が必要です。
    • 給与水準: 半導体業界全体で高い給与が期待でき、職種に関係なく高い給与テーブルが適用されます。

もちろん、これらはひとつの例なので、実際には、楽で高給な社内SEのポジションがある会社はたくさんあります。

また、社内SEとして年収をアップさせるためには、親会社内に情報システム部門がある企業を選ぶことが重要です。

一部の企業では、社内SEを情報システム子会社に集めていますが、この場合、親会社と比べて年収が下がることが多いです。

親会社内に情報システム部門が存在する企業を選ぶことで、同じ業務内容でもより高い年収を得ることができます。

どういう経歴や資格保有者が受かりやすいか

30歳前後でSIerやSESとしてある程度の経験を積んでいる方であれば、このような社内SEポジションに合格することは十分に可能です。プロジェクト管理や外注管理の経験があると、特に強みになります。これまで培ってきた技術スキルをアピールし、転職活動を成功させましょう。

仕事内容が異なるため、社内SEとSIerでは求められるスキルセットも大きく異なります。社内SEは、ビジネスプロセスの理解や社内手続きの知識が重視されますが、SIerでは技術スキルやプロジェクトマネジメント能力が重要です。これらのスキルセットの違いを理解し、適切にキャリアを選択することが、成功の鍵となります。

SIer・SESで培ったスキルをアピールする

社内SEとして働く場合、主な業務は社内のユーザーと要件定義を行い、それをベンダーや協力会社に発注・ディレクションすることです。

社内SEの仕事は、ビジネスサイドに近い超上流工程に位置しており、以下の内容が主な業務となります。

  • 要件定義とベンダー管理: ユーザーのニーズを把握し、最適なシステムを提案・構築するためにベンダーや協力会社と連携します。
  • 運用保守: 新規システムの構築は少なく、既存システムの運用や保守が主な業務です。
  • 予算管理と発注業務: システム発注や予算管理を行い、システム・技術以外の業務にも関与します。

これに対し、SIerの主な業務は顧客のシステム提案や開発です。SIerは、要件定義以降の工程に関わることが多く、社内SEに比べると下流工程がメインとなります。

  • システム提案と開発: 顧客のニーズに基づき、システムの提案から設計、開発、導入までを担当します。
  • プロジェクトマネジメント: 複数のプロジェクトを同時進行で管理し、納期や予算を守りながら進行させます。
  • 技術の習得と応用: 最新の技術やツールを使いこなし、技術スキルを磨く機会が多くあります。

何が言いたいかというと、社内SEは、システムの運用保守やユーザーとのコミュニケーション能力、社内のビジネスプロセスに対する深い理解を培うことができますが、技術面での深い知識や新しい技術の習得には限界があるんですよね。

そう、社内SEって、技術力が弱いんです。一般的には。

「技術に強い社内SEがいないから中途採用しよう」ってなるパターンはけっこうあります。

技術力に強いSIerやSESの出身者が狙うべきポジションは、こういうところです。

なので、開発経験を職務経歴書でしっかりとスキルや経験をアピールすれば、おいしいポジションの社内SEに転職できる可能性が高まります。

資格はなくてもよいが基本情報はあればベター

正直、社内SEに転職する際に、資格が見られるかと言うと、そこまで見られないです。

ただ、基本情報くらいは持っているとベターかなと思います。詳しくは下記の記事に書いたので、気が向いたら読んでください。

社内SEに転職する際に資格は必要か問題|採用担当が暴露 この記事では、これから社内SEに転職に転職する際に資格を取るべきか悩んでいる人に向けて書いています。 私は社内SEとして5年間、...

まとめ

あとは、社内SEの転職に強いエージェントに3つほど登録すれば、処遇水準の高い事業会社を教えてくれるので、いったん、登録してコンサルタントと面談をしてください。

おすすめの転職エージェントは下記の記事にまとめています。

社内SEに強いおすすめの転職エージェント厳選10社|現役の人事課長が公開 上場企業で人事課長をしているハルオです。この記事では、採用を担当している私が社内SEの転職にオススメの転職サイト・転職エージェントを紹...