この記事では、転職活動中の教員の方が、面接で「なんで教員を退職するのですか?」と面接で聞かれた時にどう答えようかと悩んでいる方々に向けて、この記事を書きました。
私もこれまで何人かの教員と面接してきましたが、その退職理由がなかなか興味深く、時には面白いエピソードだなと思いました。
面接官としても「そりゃ、無理だよな」と納得せざるを得ないことが多かったんです。
なので、この記事では、上場企業で人事をしている私からしても、納得した理由を公開したいと思います。
実際に聞いて納得した退職理由
では、実際にどんな理由を面接で聞いたことがあるのか、上場企業で人事をしている私の立場からお答えしていきます。
まずは、私が実際に聞いた教員の退職理由をご紹介します。どれも驚き、そして納得の理由ばかりです。
生徒からの暴力行為: 授業中に生徒に殴られる、蹴られるなどの暴力を受ける。
保護者からの脅迫: 成績が悪いという理由で、保護者から繰り返し脅迫的な電話やメールを受ける。
過労による体調不良: 長時間労働が続き、過労で倒れて救急搬送される。
生徒の無関心: 授業中、生徒が全く話を聞かず、スマホばかり見ている状況が続く。
いじめ問題への対応疲れ: いじめの対応に追われ、精神的に消耗してしまう。
労働時間の長さ: 平日は朝7時から夜10時まで働き、休日も部活動で休みが取れない。
人員不足: 教員の人数が足りず、1人で複数の学年やクラスを担当しなければならない。
教員同士のいじめ: 教員同士の派閥争いに巻き込まれ、職場内でいじめを受ける。
保護者からのモンスターペアレント対応: 不条理な要求を繰り返す保護者への対応に精神的に追い詰められる。
教務の負担過多: 授業以外にも大量の書類仕事があり、毎日深夜まで残業が続く。
給与が低い: 過酷な労働環境に対して、給与が見合わないと感じる。
学校内のハラスメント: 校長や副校長からパワハラを受け、精神的に追い詰められる。
家庭との両立が困難: 家庭を持っている教員が、仕事と家庭の両立ができずに退職を考える。
部活動の過剰な負担: 部活動の指導が日常的に休日を奪い、疲労困憊する。
教室崩壊: クラスが完全に崩壊し、教室内がカオス状態になる。
不正行為の黙認を強要される: 学校の不正行為を知りながら、黙認するように圧力をかけられる。
教育方針の違い: 自分の教育理念と学校の方針が大きく異なり、葛藤が続く。
精神疾患の発症: 教育現場でのストレスが原因で、うつ病やパニック障害を発症する。
地域住民との対立: 学校周辺の住民とのトラブルが絶えず、精神的に疲弊する。
過剰な監視: 保護者や管理職からの過剰な監視や指導が続き、自由に教育ができないと感じる。
進学率のプレッシャー: 進学校で進学率のプレッシャーに追い詰められ、精神的に限界を迎える。
学力格差に対する無力感: 生徒の学力格差が広がり、どれだけ努力しても成果が出ないと感じる。
問題行動の多い生徒の対応: 毎日のように問題行動を繰り返す生徒に対し、指導が追いつかず精神的に消耗する。
教員採用試験のプレッシャー: 毎年教員採用試験の結果に一喜一憂し、不安定な立場に疲れる。
校外活動の過剰な要求: 地域イベントや保護者会など、校外活動が多く、休む暇がない。
教育政策の変更による混乱: 政策変更が頻繁に行われ、そのたびに指導方法や教材を変更する必要があり混乱する。
長時間の通勤: 学校が遠方にあり、通勤時間が長く、その分休息時間が削られる。
理不尽なクレーム: 生徒や保護者から理不尽なクレームを受け、その対応に追われる。
部活動の無理な運営: 専門外のスポーツ部を担当させられ、指導に困り果てる。
学校の閉鎖: 学校が突然閉鎖されることが決まり、急に転職を考えざるを得なくなる。
面接での伝え方のポイント
基本的には、教員のあるあるとして、正直に伝えれば、多くの面接官は納得すると思います。なぜなら、民間と違った独特のルールや雰囲気を聞くと、「それは無理だな」と思う人がほとんどだからです。
ただ、それに加えて、次のポイントを押さえて退職理由を説明すると、より説得力が高まるかなと思います。
正直さと共感の引き出し
退職理由を正直に伝えることは重要です。面接官に共感を得るためのエピソードを選びましょう。たとえば、「夜勤の多さが健康に悪影響を及ぼしている」といった具体的な理由は共感を得やすいです。
ポジティブな転職理由への転換
ネガティブな理由をポジティブな転職理由に変えることも大切です。たとえば、「他のスキルを身につけたい」「健康を考えて新しいチャレンジをしたい」といった前向きな理由に転換しましょう。
面接官が納得する具体例
実際に面接官が納得した具体例を紹介します。「休日に突発的な事件で招集されることが多く、家族との時間が取れなかった」「長時間勤務が続き、健康に悪影響が出ていた」といった理由は、面接官にも理解してもらいやすいです。
ちなみに、教員から転職するならどの仕事がいいか、をまとめた記事もあるので、ぜひご覧ください。
まとめ
教員の退職理由を正直に伝えることは重要ですが、その際に面接官が納得するポイントを押さえることが大切です。転職活動を成功させるために、自分の経験を前向きに伝え、面接官に共感してもらえるようにしましょう。