この記事は、「なんで幼稚園の先生を辞めるのですか?」と面接で聞かれた時にどう答えようかと悩んでいる人に向けて書きました。
私も採用担当者として、これまで何人かの幼稚園教諭のと面接してきましたが、その退職理由がなかなか興味深く、時には面白いエピソードだなと思いました。
面接官としても「そりゃ、無理だよな」と納得せざるを得ないことが多かったんです。
なので、この記事では、上場企業で人事をしている私からしても、納得した理由を公開したいと思います。
実際に聞いて納得した退職理由
では、実際にどんな理由を面接で聞いたことがあるのか、上場企業で人事をしている私の立場からお答えしていきます。
「幼稚園の先生を辞める」ということ自体、ある程度、今の職場のネガティブな面は伝えるべきだと思います。
よく、現職(前職)の退職理由はポジティブに伝えよう、と言われますが、「幼稚園教諭免許まで取ったのだから、相応の理由があるのだろう。」と面接官は思っています。
ですから、幼稚園の教諭が合わなかった理由は正直に面接官に伝えて大丈夫ですし、その方が信頼感が増します。
まずは、私が実際に聞いた幼稚園教諭の退職理由をご紹介します。
持ち帰らなければならない程の業務量
「子どもたちは可愛いですが、そう思えなくなるほどに持ち帰りの仕事が多く、長期のキャリアを築くことは難しいと思い、退職することとしました。8:00前〜19:00以降まで園にいて、家に帰ってきてからも2時間くらい仕事がありまして、B5用紙の日報に文字びっしり、個人記録、その日の反省を書いています。しかも、ぜんぶ手書きです。」
こども以外の書類や行事などの雑務が持ち帰りで残業代も出ない
「幼稚園の先生は、こども以外の書類や行事などの雑務が持ち帰りが多く、それの残業代も支給されません。実際の年齢以上に老けてる人も多く、不健康な状態で長生きしても老後が心配です。」
過酷な勤務時間
「朝7時から19時までの勤務が毎日なので、体力的に厳しく、継続的に働ける職種にキャリアチェンジしようと思いました。また、この勤務時間が当たり前とされている雰囲気の中で、誰も不満を感じてないようで、どうしても私は馴染めませんでした。」
家庭崩壊のリスク
「長時間勤務が原因で家庭が崩壊することも少なくありません。このままだと、自分がこどもを産んだあとに、仕事を続けることは難しいと考え、退職することにしました。」
面接での伝え方のポイント
基本的には、幼稚園の先生のあるあるとして、正直に仕事の厳しさを伝えれば、多くの面接官は納得すると思います。
なぜなら、一般企業と違った独特のルールや雰囲気を聞くと、「それは無理だな」と思う人がほとんどだからです。
ただ、それに加えて、次のポイントを押さえて退職理由を説明すると、より説得力が高まるかなと思います。
正直さと共感の引き出し
退職理由を正直に伝えることは重要です。面接官に共感を得るためのエピソードを選びましょう。たとえば、「夜勤の多さが健康に悪影響を及ぼしている」といった具体的な理由は共感を得やすいです。
ポジティブな転職理由への転換
ネガティブな理由をポジティブな転職理由に変えることも大切です。たとえば、「他のスキルを身につけたい」「健康を考えて新しいチャレンジをしたい」といった前向きな理由に転換しましょう。
ちなみに、幼稚園の先生から転職するならどの仕事がいいか、をまとめた記事もあるので、ぜひご覧ください。
まとめ
幼稚園教諭の退職理由を正直に伝えることは重要ですが、その際に面接官が納得するポイントを押さえることが大切です。転職活動を成功させるために、自分の経験を前向きに伝え、面接官に共感してもらえるようにしましょう。