この記事では、警察官からの転職でどんな仕事・転職先がおすすめかをお伝えしていきます。
※大卒の方も高卒の方も、どちらも対象に記事を書いています。
私は、上場企業3社で人事を経験してきましたが、実際に10名以上の警察官を採用してきました。
警察官の方からエントリーがあると、「どんな仕事をしてきた方なのかな?」と興味津々で、職務履歴書を読みます。
この記事を読めば、「警察官がどんな職種・業界に転職すると、満足できる可能性が高いか」が分かると思いますので、ぜひご一読ください。
警察官は民間企業に転職しやすい
「警察の仕事は民間企業と比べると特殊だから、一般の会社に就職するのはハードルが高い。」と思っている方とよく会うのですが、それは誤解です。
警察官は転職市場では高く評価され、民間企業へ就職しやすいです。(特に30代まで)
警察での経験は民間でも評価される
転職サイトを見ていると「警察での経験は、民間だと役に立たない」という口コミが散見されますが、そんなことはありません。
まず、公務員試験を通過したという実績が評価されます。
都道府県警察の筆記試験に合格しているということは、ある程度の知能が担保されているということです。二次試験で体力面も確認されていることも、採用担当的には安心材料です。
警察学校や現場での厳しい訓練を通じて、忍耐力、体力、問題解決能力など、他の職場ではなかなか得られないスキルを身につけている方が多く、採用担当者は高く評価します。
警察官は公務員の中でも人数がダントツで多いので、転職市場でも珍しくありません。警察官だからといってマイナス評価を受けることはないです。良い会社に転職している人も多くいます。
警察官は、企業側からの評価が高い傾向にあります。民間企業への転職は全く問題ありません。
どの職業にも言えることですが、若ければ若いほど転職活動は有利です。
特に20代・30代の警察官の転職はスムーズです。
「警察での経験が民間で役に立つのかな」と気にする必要は全くありません。自信を持って転職活動を進めてください。
20代なら第二新卒枠で転職できる
20代の警察官なら、第二新卒枠で転職活動してください。
第二新卒はどのようなスキルセットを持っているかではなく、その人の持つポテンシャル(潜在的な能力)で選考されます。
「どういう職種なら転職できるかな…」と考えずに、広く転職活動してください。
「警察官の試験に合格した」「警察官として勤務した経験がある」はまさに採用担当者が求めるポテンシャルです。
第二新卒枠としてぜひ採用したいと思っている企業が多いです。
中途採用では即戦力になる方を採用したいと考えているのに対して、第二新卒は人柄や素養、今後の伸び代で判断します。
警察官としてのスキルや経験が仕事に直結しなくても、「その企業で活躍できる将来性」をしっかりと伝えることで採用される可能性が高まります。
これまで、何名かの元警察官と話してきましたが、第二新卒の転職エージェントに登録してみて「こんな仕事が世の中にはあるのか」と驚いたと言っていました。警察というある意味「狭い世界」しか知らない方が多いと思いますので、視野を広げて転職活動をしてみましょう。
警察官からの第二新卒でいちばん実績がある転職エージェントは第二新卒AGENTneoです。
警察官の転職支援の実績も豊富ですし、アドバイザーとの面談で勤務地や希望の働き方を伝えれば、転職アドバイスも受けられます。20代の方であれば、登録は必須です。(もちろん登録は無料です)
おすすめの転職先ランキング
警察での経験が活かせる、警察官に人気の転職先をランキング形式でお伝えします。それぞれのおすすめなポイントと仕事内容、警察官に向いている理由もご紹介していますので、ぜひ参考にしてくださいね。
1位:セキュリティマネージャー
おすすめポイント
警察官の経験がそのまま活かせる仕事
どのような仕事?
企業や組織の情報セキュリティを保護する責任を持つ専門職です。一般的には下記のような業務を行います。
- セキュリティポリシーの策定と管理
- リスク評価と管理
- セキュリティ対策の実施
- インシデント対応
- 教育とトレーニング
- 法令遵守と監査対応
警察官に向いている理由
セキュリティマネージャーは、企業の安全を守る重要な役割を持っています。警察官として培った防犯知識や危機対応能力を直接活かしましょう。
また、企業の資産や情報を守るための戦略を立案・実行する力が求められます。警察官としての冷静な判断力とリーダーシップやコミュニケーションスキル・問題解決能力が活かされます。
2位:リスクマネジメント担当者
おすすめポイント
問題解決能力を活かせる仕事
どのような仕事?
リスクマネジメント担当者は、企業や組織が直面するさまざまなリスクを識別、評価、管理する専門職です。一般的には下記のような業務があります。
- リスク識別
- リスク評価
- リスク対策の策定と実施
- モニタリングと報告
- リスク管理の文化育成
- 法令遵守と規制対応
- シナリオ分析とストレステスト
警察官に向いている理由
企業のリスクマネジメント担当者は、様々なリスクを予測し、未然に防ぐ役割を担います。警察官としての危機管理能力や問題解決能力が求められる場面が多くあります。
突発的な事件やトラブルに対して冷静に対応するスキルは、企業内のリスク管理でも非常に重宝されます。また、リスクを分析し、具体的な対策を講じるための計画力や実行力も重要です。
3位:人事部門の労務管理担当
おすすめポイント
公正な判断と調整力が武器になる
どのような仕事?
従業員の労働条件や労働環境の管理を行い、企業が法令を遵守しつつ効率的な運営を維持するために重要な役割を果たします。一般的には下記のような業務が含まれます。
- 労働契約の管理
- 給与計算と福利厚生
- 勤怠管理
- 労働法遵守
- 労使関係の管理
- 労働環境の改善
- 人材育成と研修
- 人事データの管理
- 相談対応とアドバイス
警察官に向いている理由
社員からの相談に対応し、公平な立場で問題を解決することで、職場環境の改善に寄与します。また、警察官としての経験が、規律と秩序を保ちながら円滑な労務管理を実現する力となります。
4位:行政機関の職員
おすすめポイント
公共サービスに再び貢献できる
どのような仕事?
行政機関の職員は、国や地方自治体の公務員として、さまざまな公共サービスを提供し、社会の運営を支えるために働きます。具体的な業務は、所属する部署や役職によって異なりますが、一般的な職務には以下のようなものがあります
- 政策の立案と実施
- 行政手続きの管理
- 公共サービスの提供
- 予算の管理と執行
- 危機管理と対応
- 広報活動
- 国際協力と交流
警察官に向いている理由
警察官としての経験が、公共サービスの提供に活かせます。地域住民とのコミュニケーション能力や地域理解が役立ち、地域社会の発展に貢献できます。また、行政機関での仕事は安定しており、長期的なキャリアを築くことが可能なことも魅力です。
5位:セキュリティコンサルタント
おすすめポイント
セキュリティに関する専門知識と実務経験が活かせる
どのような仕事?
セキュリティコンサルタントは、企業や組織に対して情報セキュリティに関する専門的なアドバイスとサポートを提供する職種です。下記のような業務があります。
- セキュリティリスクの評価
- セキュリティポリシーと手順の策定
- セキュリティ対策の提案と実施
- インシデント対応と管理
- コンプライアンス支援
- セキュリティ教育とトレーニング
警察官に向いている理由
警察官としての防犯知識や経験を活かし、クライアントの安全を確保するための対策を提案します。企業のセキュリティに関する、問題を未然に防ぐための専門的な知識と実務経験が求められるため、警察官としてのバックグラウンドが大きな強みとなります。
6位:カスタマーサポート
おすすめポイント
コミュニケーション能力が活かせる
どんな仕事?
カスタマーサポートは、お客様の問い合わせや問題解決に対応する仕事です。下記のような業務が含まれます。
- 顧客対応
- 問題解決
- 製品やサービスに関する情報提供
- 顧客満足度の向上
- クレーム対応
- トレーニングと教育
警察官に向いている理由
警察官として培った冷静な対応力と優れたコミュニケーション能力が求められます。お客様の信頼を勝ち取るためには、正確な情報提供と迅速な問題解決が不可欠です。警察官としての経験が、顧客満足度の向上に貢献します。
7位:教育・研修担当者
おすすめポイント
指導力や教育力が活かせる
どんな仕事?
教育・研修担当者は、企業や組織において従業員のスキルアップや知識向上を支援するための教育プログラムや研修を企画・実施する役割を担います。下記のような業務が含まれます。
- 教育・研修のニーズ分析
- 研修プログラムの企画・設計
- 研修の実施
- 研修資料の作成
- 継続的な教育プログラムの運営
- 個別コーチングとメンタリング
警察官に向いている理由
警察官としての指導力や教育力を活かして、社員の成長をサポートします。新人教育やスキルアップ研修の企画・運営を通じて、組織全体の能力向上に寄与します。教えることが得意な方には最適な職種です。
8位:営業職
おすすめポイント
誠実さと対人スキルを活かせる
どんな仕事?
企業の製品やサービスを顧客に販売し、企業の収益を向上させる役割を担う仕事です。一般的に下記のような業務内容が含まれます。
- 顧客の開拓
- 顧客との関係構築
- 製品・サービスの提案
- 販売計画の立案と実行
- 契約の締結
- イベントや展示会への参加
警察官に向いている理由
警察官としての信頼性と誠実さが強みとなり、お客様との信頼関係を築くことができます。対人スキルを活かしてトップセールスを目指すことが可能です。人と接することが好きな方にはピッタリの仕事です。
9位:IT関連職
おすすめポイント
情報管理能力が活かせる
どんな仕事?
情報技術を活用して企業や組織の業務を効率化し、ビジネスの成長を支える役割を担う仕事です。IT関連職にはさまざまな専門分野があり、それぞれに特化した業務があります。
- システムエンジニア
- プログラマー
- ネットワークエンジニア
- ITサポート・ヘルプデスク
- セキュリティエンジニア
警察官に向いている理由
特にセキュリティ関連のIT職種は、警察官の情報管理能力が活かせます。ITの知識を新たに習得することで、企業の情報セキュリティを守るプロフェッショナルとして活躍できます。
IT業界の需要が高い分野で、新しいスキルを身につけながらキャリアを築くことが可能です。
10位:総務部門
おすすめポイント
警察官としての多面的なスキルが活かせる
どんな仕事?
総務部門は、企業や組織の運営を円滑に行うために必要な多岐にわたる業務を担当します。下記のような業務が含まれます。
- 施設管理
- 契約管理
- 文書管理
- 人事関連業務
- 福利厚生の運営
- 安全衛生管理
- 法務・コンプライアンス
- 庶務業務
- 社内コミュニケーションの促進
警察官に向いている理由
幅広い業務に携わりながら、企業の中枢で活躍できます。安定したキャリアを築きつつ、組織全体の運営をサポートする重要な役割を担います。
警察官からの転職で大事なこと
さて、いよいよ転職を具体的に考え始める時が来ました。でも、その前に押さえておきたいポイントがいくつかあります。ここでは、警察官から転職する際に考慮すべき重要な点についてお伝えします。
転職理由をよく考える
転職を考える理由は人それぞれですが、採用担当者が特に気にするのが「なぜ警察を辞めるのか?」という点です。この理由を明確に、そして正直に説明することが重要です。
不規則な勤務と体力的な限界
警察の仕事はシフト制で不規則な勤務が多く、体力的にも厳しいことがあります。これが理由であれば、健康や家族との時間を大切にしたいということを正直に伝えると良いでしょう。
ワークライフバランスの難しさ
警察官の仕事は時間外勤務や休日出勤が多く、ワークライフバランスを取るのが難しいと感じる方も多いでしょう。これを理由に転職を考える場合は、新しい職場でどのように生活の質を向上させたいかを具体的に説明すると、理解されやすくなります。
将来的な年収の向上
将来的な収入に対する不安も、転職理由としてよく挙げられます。警察官としての安定した収入も魅力ですが、更なるキャリアアップや収入増加を目指していることをしっかりとアピールしましょう。
退職理由を正直に話すことが大事
転職理由を正直に話すことは、信頼関係を築くために非常に重要です。採用担当者は、転職理由をしっかりと理解することで、あなたが新しい職場で長く活躍できるかどうかを判断します。
正直な理由を伝えることで、採用担当者もあなたの状況や考えを理解しやすくなります。不規則な勤務が健康に影響を与えたことや、家族との時間を大切にしたいという理由は、共感を得られる可能性が高いです。
退職理由の伝え方については、別記事に詳しくまとめたので、こちらもご覧ください。
具体的な転職理由の伝え方
転職理由を伝える際には、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 具体的に説明する
- 「不規則な勤務が続き、体力的に厳しくなってきたため」
- 「ワークライフバランスを重視したいと考えるようになったため」
- 「将来的な収入の向上を目指しているため」
- ポジティブに伝える
- 「新しい環境でスキルを磨き、より充実した生活を送りたい」
- 「家族との時間を大切にしながら、仕事での成果を出したい」
- 「キャリアアップを目指して、新しい挑戦をしたい」
- 共感を得られる理由を選ぶ
- 健康や家族、キャリアアップなど、多くの人が共感できる理由を選びましょう。
以上、警察官が転職時に考慮すべき点についてお伝えしました。転職理由をしっかりと整理し、正直に伝えることで、合格する確率が高くなります。
警察官のおすすめ転職方法
転職には主に3つの方法があります。
- 求人サイトから応募
- 企業のHPなどから直接応募
- 転職エージェントを通して応募
警察官はどのような転職方法を選ぶべきなのでしょうか。
1人で転職活動をするのは限界がある
転職サイトや企業のホームページから応募するやり方は、警察官にはあまり向いていません。その理由は下記の2点です。
- 職務経歴書のアドバイスが受けられない
転職サイトでは、自分で職務経歴書を作成する必要があります。プロのアドバイスを受けられないため、警察官としての経験を効果的にアピールすることが難しいかもしれません。 - 仕事を自分で検索する必要がある
転職サイトでは、自分で仕事を検索し、応募する必要があります。警察官としての経験をどのように活かせるかのアドバイスが得られないため、自分に合った仕事を見つけるのが難しくなります。
転職エージェントを活用しよう
転職活動を進めるにあたって、1人で自己分析や企業研究を進めていくことも重要ですが、併せて転職エージェントを利用することでより希望に合った転職先を見つけやすくなります。
- プロのアドバイスを受けられる
職務経歴書の書き方や面接での応答について、プロのキャリアアドバイザーから具体的なアドバイスを無料で受けられます。警察官としての経験をどのように民間企業に向けてアピールするか、専門家の視点でサポートしてもらえます。 - 非公開求人にアクセスできる
転職エージェントは、多くの非公開求人情報を持っています。一般の転職サイトには掲載されていないため、エージェントを通じて応募することで、より多くのチャンスを掴むことができます。 - 希望やスキルに合った仕事を紹介してもらえる
エージェントは、あなたの希望やスキルに合った求人を紹介してくれます。警察官としての経験を活かせる仕事を見つけやすくなります。 - 交渉のサポート
給与や条件交渉についても、エージェントが代行してくれるため、自分では言いにくいことも安心して任せられます。
おすすめの転職エージェント
警察官からの転職に強いエージェントをいくつかご紹介します。公務員出身者向けのサポートが充実しており、民間企業へのスムーズな転職を支援してくれます。
リクルートエージェント
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まとめ
転職は大きな決断ですが、その先には新しいチャンスと可能性が広がっています。
転職活動は不安や緊張もあるかもしれませんが、警察官として培った経験とスキルは、必ずや新しい職場でも大いに役立ちます。
転職理由を正直に伝えることや、プロのアドバイスを受けることで、スムーズな転職活動が実現します。今までの経験に自信を持って、新しいキャリアに挑戦してください。
転職活動は大きなチャレンジですが、転職エージェントのサポートを受けることで、成功への道がぐっと近づきます。プロのアドバイスを受けながら、自信を持って新しいキャリアにチャレンジしてください。
人生は一度きり。新しい環境で自分の可能性を試してみましょう!どんな困難も乗り越えられる力が、皆さんには備わっています。これからの成功を心から応援しています。頑張ってくださいね!