どうも、こんにちは!現役の人事課長のトモハルです。今日は、皆さんのキャリアと生活を守るために、会社が経営危機に直面する前兆についてお話ししようと思います。これまでに数々の大手企業で人事を担当してきた私だからこそわかる、潰れる前に必ず見られる10個のサインを紹介します。
さて、会社ってある日突然「潰れます!」なんて宣言するものではありません。実際には、じわじわと、しかし確実に兆候が現れ始めるんです。最初は小さな変化かもしれませんが、その裏には大きな問題が潜んでいることが多いです。この記事では、そういった兆候が見えたときに、どう対処すべきか、そして転職を考えるべきタイミングについてお話しします。
「勤務先がつぶれそうだから転職します」という理由での転職は、実は面接官にとって好印象を与えます。なぜなら、これは必ずしも本人の責任ではない理由での転職だからです。会社の経営状況が悪化しているために将来の安定を求めて転職を考えることは、非常に合理的であり、前向きな判断として評価されます。
具体的に転職を考えるタイミングとしては以下のような状況が挙げられます:
- 経理担当役員や経理部長が退職した場合:これは最も深刻なサインです。この兆候が見られたら、すぐに転職活動を開始することを強くお勧めします。
- 社長と経理担当が早朝に会議を頻繁に行う場合:資金繰りの悪化を示すサインです。特に始業前に会議が行われる場合、状況は非常に悪い可能性があります。
- 主要取引先との取引がなくなる噂が流れる場合:信用問題に発展しやすく、会社の存続に直結します。この段階で転職を考えるのは賢明です。
- 極端に出張旅費や経費が削減される場合:健全な経費削減とは異なり、過度な削減は危険です。具体的な例が複数見られる場合、転職を考えましょう。
- 急な部署移動や配置転換が頻繁に行われる場合:組織再編が行われる際は、会社の財務状況が悪化していることが多いです。
- 給与の遅延や減額が続く場合:社員の生活に直結するため、これが続くと会社の経営状態はかなり悪いと判断できます。
- 情報の共有が減少した場合:経営陣が情報を隠し始めたら、内部で深刻な問題が進行している可能性があります。
- 採用活動が突然停止された場合:会社の未来に対する投資を止めるという重大な決断です。
- しょぼいオフィスに移転した場合:オフィス環境が悪化することで社員の士気が低下し、経営状態がさらに悪化することが多いです。
これらのサインが複数同時に見られた場合、すぐに転職活動を始めることをお勧めします。履歴書や職務経歴書を最新の状態に更新し、転職サイトやエージェントを活用して、自分に合った求人を探しましょう。キャリアの次のステージに向けて、準備を整えておくことが大切です。
経理担当役員や経理部長の退職
まず、最初のサインは経理担当役員や経理部長の退職です。この兆候は、この記事の中でも断トツにヤバいサインです。
経理担当役員や経理部長って、会社の財布を握ってる人たちなんですよ。
そんな人たちが「辞めます」って言ったら、そりゃ大問題!私が過去に聞いた話ですが、ある大手企業で経理担当役員が突然辞めたんです。その数ヶ月後には、その会社が倒産しちゃいました。
やっぱり、内情を知ってる人たちが辞めるってことは、相当ヤバイことが起きてる証拠です。これが発生したら、すぐに転職活動を始めるべきです。
社長と経理担当が早朝に会議を頻繁に行う
次に注意すべきサインは、社長と経理担当が朝に頻繁に会議をしている場合です。特に始業前に会議を行っているパターンが一番ヤバいです。普通、社長と経理担当が朝から顔を突き合わせてるなんて、ちょっと異常ですよね。
これって、大抵の場合、財政面で大きな問題があるときなんです。資金繰りが悪化していることが多く、あまり多くの社員に話を聞かれたくない、感じられたくないと幹部が思っているゆえに、早朝に会議しているんですよ。
私が聞いた話では、ある会社で社長と経理担当が毎朝始業前に会議を始めたんです。社員たちは不思議に思っていましたが、その直後に経費削減のリストラが始まり、最終的には会社が倒産の危機に陥りました。朝の早い時間に会議が増えたら、要注意ですよ。
極端に出張旅費・経費が削減される
次に注意すべきサインは、極端に出張旅費や経費が削減される場合です。もちろん、健全な経費削減もあるので一概には言えないのですが、異常なレベルに達した場合は要注意です。会社が資金繰りに苦しんでいると、真っ先に削られるのが出張費や経費です。
例えば、ある会社では突然出張費の承認が非常に厳しくなり、多くの社員が予定していた出張をキャンセルする羽目になりました。経費精算の際にも、これまで通っていた項目が急に認められなくなるなど、異常なほどの経費削減が行われることがあります。具体的な例として、以下のようなものがあります:
- オフィスのトイレットペーパーを使う長さが決められる
- コーヒーやお茶の提供が停止される
- 温水洗浄便座の電源を抜く
- コピー用紙の使用量が厳格に制限される
- 冷暖房の設定温度が極端に調整される
- 社用車の利用が制限され、営業活動に支障が出る
- オフィスの照明を節電のために一部消灯する
- 社員食堂のメニューが縮小される
- オフィス清掃の頻度が減らされる
- 社内イベントや懇親会が全て中止される
私が知っているケースでは、ある企業が極端な経費削減を実施した後、社員の士気が低下し、業務の効率も大幅に下がりました。結局、その会社は経営破綻に追い込まれました。出張や経費の削減が極端になったら、会社の財務状況が非常に厳しい状態にあることを疑うべきです。
主要取引先との取引がなくなる
次に注意すべきサインは、主要取引先との取引がなくなる場合です。この噂が流れる時点で相当ヤバい状況です。会社の信用が揺らぎ、取引先が信頼を失った結果、取引を中止することがあります。
例えば、ある会社では主要取引先への支払いが遅れ始め、その結果として取引先が取引を中止しました。この噂が社内に広まると、他の取引先も次々と取引を見直し始め、会社は重要な取引先を次々と失う事態に陥りました。最終的に、この会社は経営破綻に追い込まれました。主要取引先との取引がなくなるという噂が広がったら、会社の財務状況が非常に危険な状態にあることを疑うべきです。
急な部署移動や配置転換
急な部署移動や配置転換も、会社が経営難に陥っている可能性を示すサインです。これが頻繁に行われる場合、経営陣が組織再編によってコストを削減しようとしていることが考えられます。特に、業務の効率化や経費削減を理由に、人員整理が行われるケースが多いです。
例えば、ある会社では突然、複数の部署が統廃合され、多くの社員が新しい部署に移動させられました。これにより、社員たちは新しい環境に適応する時間もなく、ストレスが増大し、業務効率が低下しました。また、急な配置転換で経験やスキルが活かせない部署に配属されることもあり、不満が募る社員が続出しました。
具体的な例を挙げると:
- 管理部門の削減:管理部門を統廃合し、少人数で業務を回すよう指示される。
- 営業部門の縮小:売上が低迷しているため、営業部門を縮小し、リソースを他の部門に振り分ける。
- 生産部門の再配置:生産ラインを減らし、人員を他の部門に移動させる。
- バックオフィス業務の外部委託:経費削減のため、バックオフィス業務を外部に委託し、社員を他の部署に再配置する。
- プロジェクトの中止:進行中のプロジェクトを突然中止し、プロジェクトチームを解散する。
私が知っているケースでは、急な部署移動や配置転換が行われた後、多くの社員が退職を余儀なくされ、会社全体の士気が低下しました。最終的には、組織の再編成が失敗し、会社は経営破綻に追い込まれました。急な部署移動や配置転換が頻繁に行われるようになったら、会社の財務状況が非常に厳しい状態にあることを疑うべきです。
給与の遅延や減額
給与の支払いが遅れる、またはボーナスがカットされる場合も注意が必要です。これは、会社が現金を確保できない状況にあることを意味します。給与やボーナスの支払いは社員の生活に直結しているため、これが滞ると社員の不満が爆発し、士気が急激に低下します。
例えば、私が知っているある会社では、給与の支払いが月末から翌月にずれ込むようになりました。最初は数日の遅れでしたが、次第に遅延が常態化し、最終的には給与が全く支払われなくなりました。その後、社員たちは次々と退職し、会社は運転資金の確保ができずに経営破綻しました。
具体的な兆候としては以下のようなものがあります:
- 給与の支払い遅延:給与が毎月の支払い日に支払われなくなる。
- ボーナスの減額またはカット:支給されるはずのボーナスが減額されたり、全く支給されなくなる。
- 残業代の未払い:残業代が支払われず、残業申請が却下される。
- 給与明細の不備:給与明細に不備が発生し、支払い金額が正しく記載されない。
- 年末調整や税金の未処理:年末調整や税金の処理が遅れ、社員の税務申告が困難になる。
ある企業では、給与の支払いが遅れるようになった際に、経営陣から「一時的な問題」と説明されました。しかし、その後も支払い遅延が続き、ついにはボーナスがカットされ、残業代も支払われなくなりました。社員たちは不満を抱えながらも働き続けましたが、最終的には多くの社員が退職を選び、会社は経営破綻しました。
給与の遅延や減額は、会社の経営状態が非常に悪化しているサインです。これが発生したら、速やかに転職活動を始めるべきです。あなたの生活を守るために、早めの行動が重要です。
情報の共有が減少
経営陣からの情報共有が減り、重要な経営情報が社員に伝えられなくなる場合も注意が必要です。情報の共有が減少すると、社員たちは会社の状況を把握できず、不安が広がります。これが続くと、組織全体の士気が低下し、生産性が落ちる原因になります。
例えば、ある会社では、経営陣が突然情報共有を控えるようになり、重要な決定事項や経営状況についての報告がほとんど行われなくなりました。この結果、社員たちは自分たちが何をすべきか分からなくなり、不安が広がりました。情報不足のために、業務が滞り、会社全体の生産性が大幅に低下しました。
具体的な兆候としては以下のようなものがあります:
- 定例会議の中止:定例の全社ミーティングや部署会議が突然中止される。
- 経営状況報告の減少:四半期ごとの業績報告や経営方針の共有が行われなくなる。
- 経営陣の姿が見えなくなる:経営陣が社員と顔を合わせる機会が減り、オフィスに姿を見せなくなる。
- コミュニケーションツールの制限:社内で使われているコミュニケーションツールの利用が制限される。
- 重要情報の漏洩防止対策:経営陣が情報漏洩を防ぐために、重要な情報を極秘にするよう指示する。
私が知っているケースでは、経営陣が突然重要な会議を中止し、社員に対しての報告が一切なくなった会社がありました。その後、社員たちは次第に不安を抱えるようになり、業務に集中できなくなりました。最終的には、情報不足が原因で大きなプロジェクトが失敗し、会社は経営破綻に追い込まれました。
情報の共有が減少することは、会社の内部に深刻な問題があることを示しています。これが発生したら、会社の経営状態が非常に危険な状態にあることを疑い、速やかに転職活動を始めるべきです。
採用活動の停止
ずっと続いていた採用活動が突然ストップするのも、非常にヤバいサインです。企業は通常、将来の成長やビジネス拡大を見据えて人材を採用します。したがって、採用活動が停止されるということは、会社が新しい人材を迎える余裕がない、もしくはビジネスの成長を見込んでいないことを意味します。
例えば、ある会社では、毎年新卒採用を行っていたにも関わらず、ある年突然採用活動が中止されました。その後、社内では「経営が厳しいらしい」という噂が広まり、最終的には資金繰りが悪化して倒産に至りました。採用活動の停止は、会社の未来に対する投資を止めるという重大な決断であり、経営状態の悪化を示しています。
具体的な兆候としては以下のようなものがあります:
- 新卒採用の中止:毎年行っていた新卒採用が突然中止される。
- 中途採用の停止:急募していたポジションが突然募集停止となる。
- 内定取り消し:既に内定を出していた新入社員の内定が取り消される。
- 採用予算の削減:採用活動に対する予算が大幅に削減される。
- 採用イベントのキャンセル:合同説明会や企業説明会が中止になる。
私が知っているケースでは、採用活動が停止された後、社員の間で不安が広がり、退職者が続出しました。その結果、業務が滞り、会社の経営状況がさらに悪化していきました。採用活動が突然ストップすることは、会社の未来が非常に不透明な状態にあることを示しています。このサインが見られたら、速やかに転職活動を始めるべきです。
しょぼいオフィスに移転する
しょぼいオフィスに移転するのも、会社が経営難に陥っている可能性を示すサインです。オフィス移転は企業のコスト削減策の一環として行われることがありますが、移転先が明らかに以前よりも劣悪な環境である場合、資金繰りが非常に厳しい状態にあることが考えられます。
例えば、ある会社では、高層ビルのオフィスから郊外の古いビルに移転しました。社員たちは通勤が不便になり、オフィス環境の劣悪さに不満を感じました。結果的に、社員の士気が低下し、生産性も下がりました。その後、会社は経営破綻に追い込まれました。
具体的な兆候としては以下のようなものがあります:
- オフィスの規模縮小:広いオフィスから狭いオフィスに移転する。
- 設備の劣化:新しいオフィスの設備が古く、メンテナンスが行き届いていない。
- 立地の悪化:通勤に不便な場所にオフィスが移転する。
- 共用スペースの削減:会議室や休憩スペースが大幅に減らされる。
- オフィス環境の悪化:空調や照明が不十分で、快適に仕事ができない環境。
私が知っているケースでは、しょぼいオフィスに移転した後、社員の間で不満が爆発し、多くの社員が退職しました。その結果、業務が滞り、会社の経営状況がさらに悪化しました。しょぼいオフィスに移転することは、会社の財務状況が非常に厳しい状態にあることを示しています。このサインが見られたら、速やかに転職活動を始めるべきです。
まとめ
これらのサインが見られたら、転職を真剣に考えるべきです。会社が経営危機に陥っている場合、早めに行動することが重要です。では、具体的にどのタイミングで転職を考えるべきか、いくつかのポイントをお伝えします。
まず、重要なのは「兆候を見逃さないこと」です。上述のサインが一つでも見られた場合、それが継続的に発生しているのかを確認しましょう。単発の問題かもしれませんが、複数のサインが同時に現れる場合、会社の状況はかなり深刻です。
経営陣と一蓮托生になるのではなく、今すぐ転職活動を始めるべきです。
また、「会社がつぶれそうだから転職する」という理由は、転職理由として非常にまっとうです。この理由は面接官にとっても理解しやすく、好印象を与えることが多いです。なぜなら、これは必ずしも本人の責任ではない理由での転職だからです。会社の経営状況が悪化しているために将来の安定を求めて転職を考えることは、非常に合理的であり、前向きな判断として評価されます。
転職は大きな決断ですが、会社の状況が悪化している場合は、自分と家族の生活を守るために、早めの行動が重要です。勇気を持って、新しいステージへと進む準備をしましょう。